ゴミ屋敷の片付け、特殊清掃、遺品整理など、
“暮らしの再スタート”を支える活動を行っている 片付けオンライン(@katazuke_online.nakanohito)。
代表の長島拓也さんは、日々さまざまな現場に向き合いながら、SNSでそのリアルを発信しています。
その投稿の中に、「人生が動き出す瞬間」が象徴的に映っている現場がありました。その投稿には「どうしてこんなことに」「ヤバすぎ」「すごい」などのコメントが寄せられました。
長年片付けられなかったのは、“自分のため”だと動けなかったから
依頼者は、長い間、部屋の乱れに悩んでいました。 片付けたい気持ちはあるのに、自分のためだとどうしても行動できない。
「片付けたい」と「動けない」の間で止まってしまう
そんな状態は決して珍しいものではありません。
心のエネルギーが少ないと、
“自分のこと”ほど後回しになってしまうのです。
人生を動かしたのは、出張先で出会った女性のひと言
依頼者の気持ちを大きく変えたのは、出張先で出会った一人の女性でした。
その女性は、何気なくこう声をかけたといいます。
「部屋が片付いたら、遊びに行くね」
このひと言が、依頼者の心の深いところに火をつけました。
自分のためには動けないのに、
“誰かのため”なら頑張れる。
長島さんは、片付けの理由についてこう話します。
「理由は何でもいいんです。
恋のためでも、誰かのひと言でも、
その人が動けるきっかけになれば十分なんです」
作業中に語られた「今回を最後のチャンスにしたい」
片付けが進むうちに、依頼者の表情は少しずつ変わっていきました。 そして作業の途中、静かに、しかし確かな決意でこう話したといいます。
「今回を最後のチャンスにしたいんです」
その言葉には、
“変わりたい”という気持ちが、今まで以上にはっきりと宿っていました。
散らかった部屋が整っていくのと同時に、
依頼者自身の心の整理も進んでいく。
この現場は、長島さんにとっても強く印象に残る出来事となりました。
片付けオンラインが向き合うのは“人のスイッチ”
片付けオンラインが大切にしているのは、 部屋の見た目を整えることではありません。
片付けとは、
・決意が芽生える瞬間
・誰かのひと言で変わり始めるタイミング
・「もう一度ちゃんと生きたい」と思えた小さなきっかけ
そういった “人生のスイッチ” に寄り添うこと。
依頼者がどんな理由で動いたとしても、
その気持ちを肯定し、一緒に前へ進む。
それが片付けオンラインのスタンスです。
“誰かのため”だって立派な理由になる
今回の投稿を通して長島さんが伝えているのは、 片付ける理由は決して“立派である必要はない”ということ。
「自分のためには動けない人は多い。
でも、誰かに背中を押されれば人生は動き出す」
依頼者がつかんだ“恋がくれたきっかけ”は、
間違いなく人生を立て直すための一歩でした。




