食品アレルギーは、突然気づくことがあります。
今回お話を伺ったのは、30代女性・歯科衛生士の真由さん(仮名)。
「今まで食べても大丈夫だったもの」が急に体に合わないと知った日のことを振り返っていただきました。
思いがけない反応が出た日
真由さんが異変に気づいたのは、会社の忘年会中でした。
居酒屋で新鮮な生エビのお刺身を口にした直後、耳の中までかゆくなるような強い反応が出たといいます。
「いつもボイルしたエビは普通に食べていたので、“え、なんで!?”という驚きのほうが先でした」
その場にいた同僚たちも驚き、周囲が慌ただしくなるほど。
自分自身も状況がつかめず、とにかく不安だったと話します。
怖さと驚きが入り混じった瞬間
真由さんが感じたのは、単なる驚きだけではありませんでした。
「これまで平気で食べていたのに、急に体が反応したことが本当に怖かったです」
慣れた食材だったからこそ、“突然起きた”という事実に戸惑いが大きかったと語ります。
生活に生まれた変化は“慎重さ”だった
アレルギーの可能性を医師へ相談し、エビが体に合わないと考えられると分かってから、 真由さんの生活には少しだけ変化が生まれました。
・お店で海鮮を選ぶとき、成分や調理方法を前より丁寧に確認する
・甲殻類が含まれる料理を自然と避けるようになった
・「生のものは特に気をつけよう」という意識が芽生えた
以前のように気軽にエビを食べることはなくなったものの、「知っているから避けられる」という安心感もあるといいます。
医師から伝えられた、落ち着いたアドバイス
受診した際、医師からは次のように伝えられました。
「体に合わない食材は、ほかにも似た反応が出る場合があります。気になるときは再検査を」
体質に気づけたことで、生きやすさが増えた
真由さんはこう振り返ります。
「怖い思いはしたけれど、知れたことでむしろ安心できることも増えました。“自分はこういう体質なんだ”と分かっているだけで、選び方が落ち着くんです」
体質の変化は誰にでも起こるもの。
予想外の出来事だったからこそ、自分の体と向き合うきっかけになったと話してくれました。
