それまで「妹」だった真ん中っ子が、新しく生まれた赤ちゃんを前に「お姉ちゃん」へと成長する姿は、親にとって大きな感動の瞬間です。
そんな中、今回「娘の成長に感動しました」と語るのは、30代の専業主婦であるお母さん。
お兄ちゃんの後ろに隠れてばかりいた2歳の娘さんが、3人目の妹の誕生を機に見せてくれた、驚くほど優しい「お姉ちゃん」としての姿について、お話を伺いました。
赤ちゃん返りを心配した妊娠中
妹が生まれる前、当時2歳8ヶ月だった長女のユキちゃんは、2歳上のお兄ちゃんがいることもあり、家族みんなから可愛がられる典型的な「妹タイプ」の甘えん坊さんでした。
自分の物は誰にも貸せず、泣いて怒れば誰かが譲ってくれる、少しだけ我が儘な一面も。そんなユキちゃんだったので、お母さんは妊娠中、少しだけ心配していたと言います。
「お腹に赤ちゃんがいるというイメージがまだなかったようで、臨月になっても『抱っこして!』とお願いする場面も。この子がちゃんとお姉ちゃんになれるだろうか、と少し不安でした」
しかし、出産予定日が近づくにつれて、ユキちゃんはお腹を指差し「赤ちゃんいるの?」と尋ねるようになり、小さな心の中に、少しずつ新しい家族の存在が芽生え始めていました。
誰にも貸さなかった宝物。お姉ちゃんの優しい決断
無事に出産を終え、赤ちゃんを連れて退院した翌日の朝、お母さんは信じられない光景を目にします。
ユキちゃんには、誰にも貸したことがない、お気に入りのタオルケットがありました。普段なら、誰かが少し触っただけでギャン泣きしてしまうほどの大切な宝物です。
その日、ユキちゃんは自ら赤ちゃんの隣にそっと寄り添うと、寒そうにしている妹を見て、その宝物のタオルケットを半分、優しくかけてあげていたのです。
小さな背中に見た成長。母の涙と未来への願い
「お姉ちゃんとして、ちゃんと小さい子に優しくしてあげよう、という気持ちが芽生えていることに、本当に感動しました」
それまでの心配が吹き飛ぶような、娘の優しい行動。赤ちゃんが生まれるまで、精神的に不安定にならないようにと心を配ってきたお母さんにとって、その頑張りが報われた瞬間でもありました。
「甘えん坊だった娘が、着実に”お姉ちゃん”として成長してくれていたことが、何より嬉しかったです。この子なら、これから幼稚園に行っても、他の子に優しくできるだろうと安心しましたし、立派なお姉ちゃんだなと想いました。」
これから先、時にはケンカをしながらも、お互いを支え合い、何でも相談できるような仲の良い姉妹でいてほしい。お母さんの温かい願いは、宝物のタオルケットを妹と分け合う、優しい長女の小さな背中に、確かに見えていました。
このお話のように、お子さんとのやり取りで「ハッとした」エピソードはありますか?
