二人目の赤ちゃんを迎えるとき、上の子の「お兄ちゃん・お姉ちゃん」としての成長は、親にとって何よりの喜びであり、感動の瞬間です。
そんな中、今回「娘の成長に胸がいっぱいになりました」と語るのは、30代でアルバイトとして働くお母さん。
4歳だった娘さんが、弟の誕生を機に見せてくれた、驚くほど優しく、そして頼もしい「お姉ちゃん」としての一面について、お話を伺いました。
病院での初対面。「この子、わたしがお手伝いするね!」
弟のリクくん(仮名)が生まれたとき、お姉ちゃんのユナちゃん(仮名)は4歳。ちょうど「お姉さん」という存在に憧れを抱き始めた、年少さんの頃でした。
病院の静かな部屋で、初めて小さな弟と対面したユナちゃん。少し緊張した面持ちでしたが、リクくんの顔を見た途端、ぱあっと笑顔になりました。
「ちっちゃい!でも、ママと同じ顔してるね!」
嬉しそうな第一声に、その場の空気も和みます。
そして、ユナちゃんは頼もしい一言を宣言してくれました。「この子、わたしがお手伝いするね!」と。その小さな声には、お姉さんになることへの期待と決意が満ち溢れていました。
小さな胸に芽生えた、お姉ちゃんの自覚
もちろん、最初から完璧なお姉ちゃんだったわけではありません。
退院してからは、「ママが赤ちゃんばかり見てる…」と少し不安そうな表情を見せることもありました。
しかし、ユナちゃんはすぐに自分の役割を見つけ出します。
「わたしもお姉ちゃんだから!」と、ミルクの時間には哺乳瓶を持ってきてくれたり、赤ちゃんをそっと覗き込む表情は、驚くほど穏やかでした。
「ママ、今は弟が先でいいよ」娘が見せた、一番の優しさ
ユナちゃんのお姉ちゃんぶりは、日を追うごとに板についていきました。
リクくんが泣いていると、そばに寄り添い「泣かないで〜」と小さな声で歌を歌ってあげる。オムツ替えの時には、さっとティッシュを取ってくれる。自分のお気に入りのぬいぐるみを、リクくんの隣にそっと置いてあげる。そんな自然で優しい行動が、どんどん増えていったのです。
そして何よりお母さんが感動したのは、ユナちゃんが自分の気持ちを抑えて、弟を優先してくれた時でした。
「以前は甘えん坊だった娘が『ママ、今はリクくんが先でいいよ』と言ってくれた時には、本当にお姉さんになったんだなと、涙が出そうになりました」
お母さんは、嫉妬してしまうかもしれないという当初の心配が杞憂であったことに驚き、娘さんの中にあった思いやりの種が、弟の誕生を機にしっかりと育っていることを実感し、胸がいっぱいになったと語ります。
これからも時にはケンカをしながらも、お互いを思いやり、支え合える姉弟として成長していってほしい。お母さんの願いは、優しくなったお姉ちゃんの眼差しの中に、確かに見えていました。
このお話のように、お子さんとのやり取りで「ハッとした」エピソードはありますか?
