文化や言葉は同じでも、子どもの視点は時に私たち大人に大きな気づきを与えてくれます。
そんな中、今回「ハッとした!」と語るのは、30代の女性で専業主婦であるお母さん。
普段はタブレットに夢中な年長さんが、生まれたばかりの弟に対し、動画を参考に勉強して尽くしてくれたという、感動的なエピソードについて、お母さんにお話を伺いました。
「僕がお兄ちゃんになったから!」タブレットっ子の意外な行動
30代の専業主婦であるサラさん(仮名)には、幼稚園年長のお子さんがいます。彼は普段、ひたすらタブレットで動画ばかり見ている子でした。
「他人と遊ぶよりもタブレットが好きな子で、正直、お兄ちゃんになる実感なんて湧いていないだろうと思っていました。」とサラさんは語ります。
しかし、弟が生まれてから、息子さんの様子は一変しました。
普段は手放さないタブレットで、息子さんはあるものを熱心に見ていたのです。それは、赤ちゃんのお世話の方法に関する動画でした。
そして、その動画を参考にして、生まれたばかりの弟をあやしたり、抱っこしたりし始めたのです。

ママの疲れを気遣う優しさ「僕が赤ちゃんと遊んであげる」
弟のお世話を熱心にするお兄ちゃんの姿を見て、サラさんは驚きとともに、深い感動を覚えたと言います。
「僕はお兄ちゃんになったから、タブレットをみてあかちゃんの勉強したよ! ママが疲れたら僕が赤ちゃんと遊んであげる」
その時の息子さんの言葉と、真剣な表情を、サラさんは今でも鮮明に覚えています。
「まさかこんなにも赤ちゃんを受け入れてくれているとは思いませんでした。まだまだ自分が甘えたい年頃なのに、なんでも赤ちゃんを優先にしてくれる心が本当に感動的でした」
親としては、お兄ちゃんになる実感がまだないと思っていた彼が、家族の一員として、自分にできることをしようと努力しているように見えたそうです。
「成長したな」と感じた、弟への尊い思い
このエピソードを祖父母に話したところ、やはり大変感動し、たくさん褒めてくれたと言います。
サラさんは、この一連の出来事を振り返り、「しっかりした子に成長してくれているんだ」と、改めて息子の成長を実感しました。
「タブレットばかり」という親の心配をよそに、彼はタブレットを「弟のお世話を学ぶツール」として使い、親の疲れまで気遣う優しいお兄ちゃんに成長していたのです。
タブレットっ子の年長さんが見せてくれた、弟への尊い思いと、家族の一員としての自覚を感じさせる心温まるエピソードでした。
