文化も言葉も異なる海外での生活では、自国の常識が通用しない場面に多々遭遇します。今回、日本での生活で特に驚いたことについて語ってくれたのは、イギリス出身・30代の女性会社員、エミリーさんです。来日して間もないエミリーさんが、日本の公共の場における静けさと人々の配慮にカルチャーショックを受けた光景について話を聞きました。
静寂に包まれた公共空間
日本に来て間もない頃、エミリーさんが驚いたのは、電車やエレベーターといった公共の場での静けさでした。
「イギリスでは、公共交通機関の中やエレベーターの中などで、人々が普通に会話をしています。時には電話で話している人もいますし、賑やかなのが当たり前でした。でも、日本では皆さんとても静かにしていて、まるで別世界のように感じました」
この静けさは、エミリーさんにとって非常に新鮮だったようです。
マナーとルールを重んじる国民性
この経験を通して、エミリーさんは日本人のマナーとルールを重んじる姿勢に感銘を受けました。
「特に『静かに』という注意書きがあるわけでもないのに、皆が自然とそのように振る舞っていることに驚きました。これは、日本人の他人への配慮の表れだと思いますし、尊敬するようになりました」
公共の場での静けさから、エミリーさんは日本人の国民性を深く理解し始めたと言います。
電話のために一旦降車する姿に感動
さらに、エミリーさんが感動したエピソードがあります。それは、電車内で電話をするためにわざわざ降りる人の姿を見た時でした。
「イギリスでは、公共交通機関内で電話をすることに特に抵抗はありません。ですから、日本で電話をするために一旦電車を降りる人がいるのを見て、本当に驚きました。それは、周りの人に迷惑をかけないようにという強い意識の表れだと感じ、とても感動しました」
この経験を通して、エミリーさんは日本人の細やかな配慮に心を打たれたそうです。
周囲への配慮を大切にしてほしい
エミリーさんは、この体験を通じて他の外国籍の人々に伝えたい日本の魅力として、「日本人を見習って、周りへの配慮を心掛けてほしい」と語ります。日本の公共空間における快適さは、そこにいる全ての人々がお互いを思いやる気持ちによって成り立っていると感じているようです。
