反抗期で会話も減っていた息子が、ある夜ふと見せた“優しさ”。その言葉に胸を打たれたといいます。
今回は中学3年生の息子を育てる30代の女性・田中さん(仮名)に話を聞きました。
マイペースで「めんどくさい」が口ぐせ
15歳の息子は現在、受験を控えた時期。部活を引退してからは自宅で勉強する時間が増え、夜遅くまで机に向かう姿も見られるようになりました。
とはいえ普段はマイペースで、何か頼んでも「あとで」「めんどくさい」と言いがち。
「家ではスマホばかりで、話しかけても反応が薄いんです。まだまだ子どもだなぁと思っていました」と母は話します。
仕事で落ち込んだ日に見せた“オトナな一言”
そんな息子が変わったのは、母が仕事で落ち込んで帰宅した日のこと。
いつもなら「おかえり」も言わずに部屋にこもる息子が、キッチンに立ってお皿を並べていました。
「何してるの?」と聞くと、「カレー、温めといた。疲れてるでしょ」と一言。
驚きで声が出なかったといいます。
「顔に書いてあるよ」 照れくさそうな笑顔
息子は少し照れくさそうに笑いながら、「今日、仕事でうまくいかなかったんでしょ?顔に書いてあるよ」と続けました。
「普段は自分のことばかりだと思っていたのに、ちゃんと私のことを見ていてくれたんだなと感じました」と母。
その後、息子は「カレーならすぐ食べられるし、俺も食べたいし」と気遣わせないように笑ったそうです。
「その言葉がまた優しくて、胸がじんとしました」
“反抗期の裏にある成長”を感じた瞬間
母が「ありがとう、うれしかったよ」と伝えると、息子は「別に、自分が食べたかっただけ」と照れ隠しのように返しました。
「でもそのあと小さく笑っていて、あぁ成長したなって思いました」と母は目を細めます。
いつの間にか、息子の中に“思いやる力”が育っていたことを実感したといいます。
知らないうちにとっても心優しく成長していた息子さんのお話でした。あなたにもこのような経験はありますか?
