続く咳に違和感…病院に行った結果。「高をくくった。すぐに病院に行っていれば…」→まさかの病に「怖い」「焦る」

続く咳に違和感…病院に行った結果。「高をくくった。すぐに病院に行っていれば…」→まさかの病に「怖い」「焦る」

「なんだか最近、咳が抜けないな」
季節の変わり目や多忙な時期、そんなふうに感じることは珍しくありません。

熱もさほど高くなければ、市販薬や気合いで乗り切ろうとしてしまうのが、働き盛りのリアルではないでしょうか。
しかし、その「なんとなくの不調」の裏に、予想外の病気が隠れていることがあります。

今回は、都内の企業に勤める40代男性の体験談を紹介します。

「2、3日で治るだろう」多忙な日常で後回しにした違和感

「最初は本当に、ただの風邪だと思っていました」
そう語るのは、会社員のAさん(40代男性)。

異変を感じたのは、仕事が立て込んでいたある時期のことでした。
コンコン、という乾いた咳が出始めましたが、熱っぽさはそれほどでもない。

「何となく風邪が長引いているのかな」程度の認識だったといいます。
40代といえば、会社でも責任ある立場を任され、自分の体調よりも業務の進行を優先しがちな世代です。

Aさんも例外ではありませんでした。
「病院に行かなかった一番の理由は、やはり『忙しかったから』です。それに、これくらいの症状なら2、3日もすれば勝手に治るだろう、という高をくくった気持ちもありました」

市販の風邪薬を飲みながら、マスクをして出勤する日々。
しかし、Aさんの予想に反して、咳は治まるどころか日に日に重くなっていきました。

咳をするたびに胸に走る痛み 息をするのも苦しい

異変が決定的になったのは、数日後のことでした。
「ある時から、咳をするたびに胸がズキッと痛むようになったんです。それだけでなく、普通に息をするだけでも苦しさを感じるようになって……。さすがにこれは『ただの風邪』じゃないと焦りました」
呼吸をするのも辛い状態になり、ようやく医療機関を受診したAさん。

医師から告げられた診断名は「マイコプラズマ肺炎」でした。
近年、流行がニュースになることも多い感染症ですが、当事者になるまでは「子どもがかかる病気」「自分には関係ない」と感じている人も少なくありません。

Aさんの場合、初期の段階で「風邪」と自己判断し、受診が遅れたことで、胸の痛みや呼吸困難といった辛い症状にまで悪化してしまいました。
「もっと早く知っておけばよかったことは?」という問いに、Aさんはこう答えます。

「病気の初期症状をないがしろにしてはいけない、ということですね。あのとき、すぐに病院に行っていれば、ここまで苦しまずに済んだのかもしれません」

【専門家のコメント】マイコプラズマ肺炎の初期症状と受診の目安について

咳が長引くとき、単なる風邪以外の肺炎(マイコプラズマなど)が隠れていることがあります。

特に、咳に伴う胸の痛みや息苦しさが出てきた場合は、早めに医療機関で診断を受けてください。

咳が1〜2週間以上続く、呼吸がつらい、胸痛がある、全身状態が悪いといった場合は「様子見をやめる」サインです。

「喉元すぎれば…」日常に戻って感じるリアルな本音

幸い、適切な治療を受けてAさんの症状は回復し、現在は元の生活に戻っています。

あのような苦しい思いをした後、生活習慣や健康への意識はガラリと変わったのでしょうか?
最後に尋ねてみると、意外にも人間味あふれる答えが返ってきました。

「正直なところ、苦しかったそのときは『これからは気をつけよう』と強く思いました。でも、結局のところ、喉元すぎれば熱さを忘れるといいますか…。とくに大きな変化はなく、以前と同じように過ごしてしまっています」
健康番組の体験談のように「生活を一新しました」とはいかないのが、忙しい現代人の現実なのかもしれません。

しかし、Aさんの体験は「長引く咳は、放置してはいけない」という教訓を私たちに残してくれました。
もし、あなたや周囲の人が「ただの風邪」と咳を我慢しているようなら、一度立ち止まって、早めの受診を検討してみてもいいかもしれません。

【監修者】医療法人社団筑三会理事長 消化器外科専門医 鈴木 隆二
※本記事は、個人の体験談および専門家の見解をもとに構成しています。体の感じ方や原因には個人差があり、すべての人に当てはまるものではありません。

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