文化や暮らしの背景が異なる国を訪れると、日常の何気ない風景が新鮮に映ることがあります。
今回お話を伺ったのは、スペイン出身のポールさん。
初めて日本を訪れたポールさんは、日本の食文化や街の仕組みに触れるなかで、母国との違いを強く感じたといいます。
「外食が特別じゃない」日本の食文化に驚き
日本に来て最も驚いたことについて、ポールさんが挙げたのは「食事の文化」でした。
「日本では、家の外で食事をすることがとても日常的ですよね。
スペインでは、普段は家で料理をして、外食は少し特別なことなんです」
さらに、日本の外食体験について、こう続けます。
「スペインでは、何時間もテーブルを囲んで食事を楽しむことが多いのですが、日本ではとてもスピーディー。
しかも安くて、クオリティも高い。その違いがとても印象的でした」
“手軽さ”と“満足感”が共存する日本の食文化は、ポールさんにとって新鮮な驚きだったようです。
「深夜でも困らない」コンビニの便利さに感動
日本での生活のなかで、特に便利だと感じたものについて聞くと、ポールさんは迷わずこう答えました。
「やっぱりコンビニですね。どこにでもあって、しかも24時間開いている」
「夜中の2時にちょっと小腹が空いたときでも、すぐ近くにお店がある。
必要なものが一通りそろっているのは、本当に便利だと思いました」
日本では当たり前の存在であるコンビニですが、海外から見るとその利便性は際立って映るようです。
日本で買ってよかったものは“手作りの包丁”
日本で購入して、特に満足したものについて尋ねると、ポールさんは少し考えながら教えてくれました。
「手作りの包丁を買いました。今は持っていないので見せられないのですが、とても気に入っています」
職人の技術が感じられる道具との出会いも、日本旅行の印象的な思い出のひとつになったようです。
迷いやすい駅構内。でも、必ず助けてくれる人がいる
日本で困ったことについて聞くと、ポールさんは地下鉄の駅での出来事を振り返りました。
「日本の地下鉄の駅はとても大きくて、階層も多いですよね。
出口を見つけるのが少し大変でした」
特に印象に残っているのは、浅草駅での経験。
「道に迷ってしまったのですが、駅にいた方がとても親切に助けてくれました。
困っていても、誰かが自然と声をかけてくれる。それがありがたかったです」
複雑さの中にある、人のやさしさ。
その体験が、日本での印象をより良いものにしてくれたといいます。
外国人の視点で見えた、日本の日常の魅力
外食が身近な文化、24時間頼れるコンビニ、そして困ったときに自然と手を差し伸べてくれる人々。
ポールさんの言葉からは、日本の日常に根付いた「暮らしやすさ」が浮かび上がってきました。
海外からの視点を通すことで、
私たちが当たり前だと思っている風景が、改めて魅力的なものとして見えてきます。
ポールさんの素直な感想は、
「日本って、やっぱり住みやすい国なのかもしれない」
そんな気づきを与えてくれました。
