6年間看護師で働いたキャリアを捨て…「新しい分野を見てみたい」女性が選んだまさかの職業と現在に迫る

6年間看護師で働いたキャリアを捨て…「新しい分野を見てみたい」女性が選んだまさかの職業と現在に迫る
看護師時代のお写真

「仕事は一度辞めたら戻れない」「つらいなら我慢するしかない」
そんな思いを抱えている人は、もしかしたら多くいるかもしれません。

しかし実際には、資格や経験を活かしながら、別の形で関わる道も存在します。そこで、看護師からMRT株式会社へ転職した砂場一乃さんを取材しました。
いったいどんなキャリアの転機があり、どのような思いで今の仕事に向き合っているのでしょうか?

看護師を志した原点と、臨床現場で育まれた強み

看護師を志したきっかけは、お母さんのすすめでした。臨床現場で患者さんと向き合う中で不安や思いに寄り添い、安心して過ごしてもらうことにやりがいを感じていたそうです。

砂場さんは自身の長所について「感情の起伏があまりなく、優しく落ち着いて接すること」と話します。入院中に患者さんから似顔絵を描いてもらったことや、退院後に外来のついでに病棟まで会いに来てくれたことは、今でも強く心に残っている出来事と教えてくれました。

病棟勤務から企業へ…転職で感じたギャップと成長

砂場さんは看護師を辞めてから2024年4月にMRT株式会社へ入社し、現在は約1年10ヶ月が経ちました。病棟勤務しか経験がなかったご自身にとって、臨床以外の分野に目を向けたいという思いが転職の大きな理由と話します。

病院では患者さんへの直接対応が中心でしたが、企業ではデスクワークがメイン。資料作成や業務効率化を意識した作業が求められ、名刺交換をはじめとするビジネスマナーも学ぶ必要があります。

一方で、新しいスキルを身につけ、自分なりに工夫しながら業務を進める面白さにも気づきました。転職を通じて、看護師にはさまざまな働き方があることを知り、視野が大きく広がったと実感したそうです。

看護師時代のお写真

求職者と現場をつなぐ仕事へ

現在は、求職者と向き合う仕事に携わっているとのこと。看護師時代の経験は「現実的で精度の高いマッチング」と「スピードと質のバランス」として活かされています。

たとえば、育児と仕事の両立に悩む求職者を担当した際の出来事。条件面だけでなく「現場への申し訳なさ」や「夜勤ができない葛藤」という心理的背景まで理解した上で訪問看護ステーションという選択肢を提示し、医療機関側とも丁寧に調整を行った結果、成約に至ったそうです。

また、看護師時代に培った丁寧さを活かしつつ、判断力を磨くことでスピード対応も実現しました。その成果として、保険診療部門・東エリアで3位という成果につながりました。

現在の砂場一乃さん①
現在の砂場一乃さん②

「今の働き方しかない」と思い込まないために

何より大切にしているのは「現場の痛みや葛藤を共有できる理解者であること」。
その方が抱える「申し訳なさ」を受け止め「無理をしなくても自分らしく働ける場所がある」と背中を押すことを心掛けているそうです。

砂場さんは、医療者が人手不足に陥ってしまう背景には「今の働き方がつらい=辞めるしかない」と思い込んでしまう構造があると感じているといいます。病棟勤務など限られた働き方しか知らないまま限界を迎え、結果として現場を離れてしまうケースも少なくありません。

しかし実際には、在宅医療やファーストコール対応など、医療資格を活かせる場は広がっています。こうした“まだ知られていない選択肢”を早い段階で知り、自分に合った環境へ移ることができれば、貴重な医療人材が業界から離脱するのを防ぐことにもつながると考えています。

また「限界が来てから求人を探す」のではなく、日常的にキャリアの選択肢に触れられる状態であることも重要だと話します。SNSやメディア、キャリアイベントなどを通じて「こんな働き方もある」という情報に前もって触れておくことで、精神的に追い詰められる前に次の道を描くことができるからです。

医療従事者の人手不足が深刻化する中で「自分に合った場所を選び続けられる働き方」が望ましいと考える砂場さん。
今後も自身の看護師経験とエージェントとしての経験を活かし、選択肢の周知と早期の情報提供を通じて、医療者が長く現場に関わり続けられる社会の実現を目指したいと話してくれました。

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