「なんか変な味がする」口の中に違和感を覚えた男性。 →その後、判明したまさかの原因に「これは気付けない」「マジか」

「なんか変な味がする」口の中に違和感を覚えた男性。 →その後、判明したまさかの原因に「これは気付けない」「マジか」

ふとした瞬間に感じる、口の中の違和感。
「なんとなく歯茎が腫れている気がする」「しみるような気がする」といった経験は誰しもあることでしょう。

しかし、激しい痛みがない場合「疲れているからかな」「そのうち治るだろう」と様子を見てしまうことも少なくありません。
今回は、そんな「痛みはないけれど、なんとなく変な感じ」を放置せず、受診したことで意外な事実が判明した40代男性の体験談を紹介します。

「なんとなく変な味がする」痛みがないからこその迷い

「最初は、歯から変な味が出ているような気がしたんです」
そう語るのは、会社員の40代男性です。

ある日突然、口の中に広がる不快な味に気づきました。
しかし、虫歯のようなズキズキとした痛みはありません。

冷たいものがしみるわけでもなく、ただ「味がおかしい」という感覚だけがありました。
男性は当時、この症状を「歯周炎か何かで、一時的に炎症が起きているのだろう」と推測したといいます。

仕事も忙しい40代。
明らかに歯が痛ければすぐに歯科医院へ予約を入れるところですが「よくわからないし、とくに痛いわけではない」という状況が、受診の判断を鈍らせました。

市販のケア用品で様子を見れば治るかもしれない、そんな淡い期待もあったのかもしれません。

1ヶ月続いた違和感。念のために受診してみると…

しかし、その違和感は消えることがありませんでした。
「結局、1ヶ月くらいその状態が続いたんです。さすがに長引いているなと思って、重い腰を上げて歯医者へ行くことにしました」

痛みがないまま1ヶ月。
日常生活に大きな支障はないものの、やはり「変な味」は気になります。

男性はかかりつけの歯科医院を受診しました。
診察台に上がり、医師に症状を伝えます。

一見しただけではわからないのか、医師による詳しい検査が行われました。
そして、告げられた診断結果は、男性が想像していた「歯茎の炎症」とはまったく異なるものでした。

「これは自分では気づけない…」医師が発見した意外な原因

診断の結果、判明したのは「歯の根元が割れている」という事実でした。

歯の根が割れる「歯根破折(しこんはせつ)」は、神経を抜いた歯や、噛み合わせの負担が大きい歯に起こりやすいトラブルの一つです。
しかし、外側からは見えにくく、初期段階では痛みを伴わないケースもあるため、発見が遅れることも少なくありません。

詳しく調べた上で原因を突き止めた医師も、男性に対してこう言葉を漏らしたといいます。

「これは(患者さん自身では)わからないよね」

ただの炎症だと思っていた男性にとっては、まさに青天の霹靂。
「変な味」の正体は、割れた隙間から生じていたトラブルのサインだったのです。

もし、あのまま「痛くないから」と放置し続けていたら、感染が広がり、抜歯やさらに大掛かりな治療が必要になっていたかもしれません。

【専門家のコメント】口の中の「味」や「違和感」について注意したいポイント

口の中の「変な味(苦い、金属っぽい、膿のにおいがする等)」は、虫歯や歯周病だけでなく、歯のヒビ・歯根破折のように外から見えにくいトラブルが背景にあることがあります。
とくに歯根破折では、割れ目から細菌が入り、歯ぐきの奥で炎症が起きると「排膿」によって味やにおいとして自覚される場合があります。

重要なのは、「痛みが弱い=軽症」とは限らない点です。
歯の神経を取った歯や、噛みしめ・歯ぎしりがある方では、症状がはっきりしないまま進行することもあります。

受診の目安は、

①変な味が数日〜1週間以上続く
②同じ場所で違和感が続く
③歯ぐきに“ニキビのようなできもの”が出る
④噛むと響く/浮いた感じがする
⑤口臭が急に強くなった

など。

まずは歯科で評価し、必要に応じて画像検査(歯科用CT等)で原因を確認します。
なお、味の異常は口腔内だけでなく、口の乾燥、鼻や喉の炎症、胃酸逆流、薬剤や栄養状態(亜鉛など)でも起こり得ます。

歯科で異常がはっきりしないのに症状が続く場合は、内科や耳鼻科への相談も検討しましょう。

自己判断は禁物。違和感は体のサイン

今回の体験を通じて、男性は大きな教訓を得たといいます。
「口腔内のことは、不調を感じたら必ず受診すべきだと思います」

痛みは体からのわかりやすいSOSですが、痛みがなくても「味がおかしい」「なんとなく浮いた感じがする」といった些細な違和感が、実は大きなトラブルの予兆であることもあります。
自分なりの予想で「たいしたことない」と判断せず、専門家の目でチェックしてもらうことの大切さを、この体験談は教えてくれています。

【監修者】医療法人社団筑三会理事長 消化器外科専門医 鈴木 隆二
※本記事は、個人の体験談および専門家の見解をもとに構成しています。体の感じ方や原因には個人差があり、すべての人に当てはまるものではありません。

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