InstagramやTikTokで、人間関係や夫婦・パートナーシップ、会話の距離感をテーマに、漫画と文章を発信しているB.B軍曹(@b.bgunso/@b_bgunso)さん。
今回紹介するのは、「手料理を作らない問題」をテーマにした作品です。
きっかけは、自宅での何気ないリモート会議の一場面でした。
夫のリモート会議を、隣で聞いていたときのこと



物語の舞台は、自宅。
夫が仕事のリモート会議に参加している横で、B.B軍曹さんも在宅で作業をしていました。
パソコン越しに聞こえてきたのは、同僚との雑談まじりの会話。
「ご飯をどうしてるか?」
「最近はデリバリーやお弁当が多いかも」
共働き家庭ならではの食事事情の話題でした。
その流れで同僚が口にします。
「便利ですもんね。デリバリーって、お金使ってる感覚ないから」
「気付いたら、結構すごい額になってません?」
一見すると、よくある“節約”の話。
B.B軍曹さん自身も、どちらかといえば「できることは自分でやったほうが節約になる」と考えるタイプでした。
だからこそ、その後に続いた夫の言葉に、思わず手が止まったといいます。
「自分が出来ない分は、他の人の時間を借りる」


夫は画面越しの同僚に、穏やかにこう返します。
「でも、平等に24時間と決まっている中で、全部を自分で抱え込んでやる必要はないと思うんだよね」
「自分が出来ない分は、他の人の時間を借りる」
仕事では外注やサポートを活用することが当たり前になっている。
それを家事にも当てはめているだけだ、と。
隣でその会話を聞いていたB.B軍曹さんは、少しだけ胸がざわついたといいます。
描くか迷った理由

この漫画は、実は描くかどうか迷った作品だったそうです。
理由は、お金の使い方に正解がないから。
料理も片付けも、「できることは自分でやる」が普通だと思っていた。
節約のために時間を使うことに、疑問を持ったことはあまりなかった。
だからこそ、「時間を買う」という発想に、少しだけ驚いたのだといいます。
愛情ではなく、“人生の設計図”の話
この漫画の裏側にあったのは、愛情表現の話ではありません。
テーマは、「人生の設計図をどこに置くか」。
節約をすることを優先するのか。
時間を優先するのか。
どちらが正しいかではなく、どちらを先に守るか。
節約のつもりで、一番大事な時間を削っていなかっただろうか。
そんな問いが、自分自身にも向けられました。
全部を、自分で抱えなくてもいい
B.B軍曹さんはSNSでの発信をもとに、これまでに『全てのネガティブをプラスに変える夫 髭の 「人生満点じゃなくてもはなまるだ 編」「NGと書いてナイスガイと読む 編」「さては人生3周目だな 編」』3冊の書籍を刊行しています。
日常の違和感や価値観の揺らぎを、強い言葉で切り取りながらも断定しない姿勢は、書籍でも一貫しています。
この作品もまた、「デリバリーを使うべき」とも「節約すべき」とも言いません。
ただ、全部を自分でやることが、本当に最優先なのだろうか。
そんな問いを、そっと差し出しています。
答えは人それぞれ。
けれど、選択肢がひとつではないことに気づくだけで、毎日の景色は少し変わるのかもしれません。
