「絵はAIに勝てない」と言われた東京藝大卒の学生 その作品の様子に…「鳥肌もんだ…」「AIには再現できない」

「絵はAIに勝てない」と言われた東京藝大卒の学生 その作品の様子に…「鳥肌もんだ…」「AIには再現できない」
制作過程の様子①(@yakiheneronさんより提供)

AIが身近になった昨今、さまざまな分野でその技術が活用されるようになっています。
そんな中、東京藝術大学を卒業した学生による手描きの作品が@yakiheneronさんによって投稿され、TikTokで話題となりました。この作品が注目を集めた理由とはいったい何だったのでしょうか。
投稿者さんに話を聞きました。

「描くこと」の意味を問い直した投稿

今回の投稿は、生成AIによって視覚表現のハードルが大きく下がった現代において「描くこと」の意味を改めて問い直したいという思いから生まれたものでした。

以前の投稿で「絵はAIに勝てない」といった声があったことを受け「本当に、いいんですか?」と問いかけています。投稿者さんは、効率化によって完成品が身近になった一方で、表現の本質は結果ではなく、そこに至るまでの過程や文脈に宿ると考えています。

制作過程の様子①(@yakiheneronさんより提供)

自ら手を動かし、葛藤しながら積み重ねていく時間は、単なる制作ではなく、自己と向き合う時間。簡単に手に入る美しさではなく、試行錯誤の末に生まれた一線にこそ価値があるという視点から、この動画は制作されました。

20分で刻まれた「過程の美」

今回投稿された作品のコンセプトは「過程の美」。
制作にかかった時間は約20分で、一気にペンを走らせて描かれていました。

制作過程の様子③(@yakiheneronさんより提供)

人の描く線は感情の軌跡であり、同じ線は二度と生まれないものと捉えているとのことです。一定に見えるリズムの中にも揺らぎがあり、その不完全さこそが人間の表現として残ると考えています。

制作過程の様子④(@yakiheneronさんより提供)

アートと社会をつなぐ取り組み

投稿者さんである「やきへねろん」はchimiさんとkeyさんの2人組で活動しているグループ。東京藝術大学を卒業後、大学時代のパートナーとともに「やきへねろん」を立ち上げました。

制作過程の様子⑤(@yakiheneronさんより提供)

メーカーでプロダクトデザイナーとして働く中で、アートやデザイン思考が効率や言語化に偏り、本来の価値が削ぎ落とされているのではないかと感じるようになったことがきっかけでした。

現在では東京藝術大学の学生や卒業生の講師のみで構成された、地域や資金に縛られないオンライン絵画教室も運営しているといいます。

今後は個展の開催にとどまらず、既存の枠にとらわれず、誰もが表現の奥深さに触れられる場をつくり、アートと社会がより対等に関わる仕組みづくりを目指しているそうです。

制作過程の様子⑥(@yakiheneronさんより提供)

投稿には「鳥肌もんだ…」「AIには再現できない」などの声が寄せられていました。

完成された作品だけでなく、その背後にある時間や葛藤に目を向けると、見え方は大きく変わります。
手を動かし続けた20分という時間がそのまま1枚の中に残されているというところに、投稿者さんの思いが込められているようです。

提供元:@yakiheneronさん(TikTok)

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