「貯金は一応ある。でも、正直このままで大丈夫なのか不安になることがあります」
そう話すのは、40代の会社員(正社員)の女性。
未就学児の子どもを育てながら、フルタイムで働く共働き家庭です。
世帯収入は大きく崩れているわけではなく、日々の生活も回っています。
それでも、ふとした瞬間に「将来」を考えると、胸の奥がざわつくといいます。
そこには、40代・子育て世代ならではの事情がありました。
「今は大丈夫」でも、先のことを考えると不安になる
不安の背景にあるのは、家賃や教育費など、これから確実にかかってくる支出です。
メーカー・商社・事務職として働き、共働きで家計を支えているものの、毎月必ず出ていく固定費を思うと、「この状態がいつまで続くのか」と考えてしまうそうです。
「今は何とかなっているけれど、教育費が本格的にかかってきたときに、同じ感覚でいられるのかは分からなくて…」
将来の出費がぼんやりと見えていることが、不安を大きくしていました。
不安を減らすために、まず手をつけたこと
そんな中で、この女性が意識して取り組んだのが、固定費の見直しでした。
家賃や通信費など、毎月自動的に引き落とされる支出を一度整理。
すぐに家計が劇的に変わったわけではありませんが、「何に、いくら使っているのかを把握できただけでも、少し落ち着けました」
と感じたといいます。
実際の貯金額を見て、あらためて感じたこと
現在、世帯として確保できている貯金は、300万円ほど。
数字だけを見れば、「まったく貯金がない」という状態ではありません。
それでも本人は、「十分に安心できる金額とは言えない」と感じていました。
「病気や働き方の変化、子どもの進路を考えると、この先に必要なお金を思い描いてしまって…」
貯金額そのものよりも、その先に控えている支出の大きさが、不安を膨らませていたのです。
「これはやってよかった」と感じた、意外とシンプルな工夫
そんな中で効果を感じたのが、貯金を使わない前提を徹底することでした。
生活費と貯金を明確に分け、「足りなくなったら貯金から出す」という考えを手放したことで、無意識に貯金を取り崩すことが減ったといいます。
数字以上に、「守れている」という感覚が、気持ちの余裕につながりました。
便利そうでも、合わなかった方法
一方で、家計簿アプリでの管理は続きませんでした。
「入力や確認が負担になってしまって…。やらなきゃ、と思うこと自体がストレスでした」
便利な方法でも、自分の生活リズムや性格に合わなければ、かえって家計と距離ができてしまうこともあるようです。
貯金額よりも、「不安の正体」を見つめ直す
貯金があるかどうかだけでなく、この先、どんな支出が増えそうか今の働き方や生活は続けられそうか、こうした見通しの立たなさに、不安を感じる人は少なくありません。
特に、子育て世代の40代共働き家庭では、貯金額そのものよりも、「先が見えないこと」が重くのしかかりがちです。
無理に完璧を目指す必要はありません。
自分に合ったやり方で、できることから整えていく。
それだけでも、「なんとなく不安」は、少しずつ言葉にできる形へと変わっていくのかもしれません。
