高校教員をしながら、講演、漫画など、さまざまなお仕事をされているパパ頭さん(@nonnyakonyako)。X(旧Twitter)では、子育てエッセイ漫画の投稿がメインです。

今回取り上げる投稿は、パパ頭さんが社会に出るうえで生徒に伝えたいことが書かれており「説得力があって生徒の心に刺さるはず」「いい先生」などのコメントが寄せられていました。
これから年が明け進学する方、就職する方は必見です。

今回の投稿について、パパ頭さんに話を聞きました。

外の世界で得たものを還元したい

漫画の執筆は、就職前から行っていた趣味として始めたというパパ頭さん。Xで上げている育児漫画を描き始めたのは、長男誕生とその際に取得した育休がきっかけだったそうです。

今回取り上げる投稿は、子育てエッセイではなく「教員」という仕事について。

パパ頭さんが生徒に伝えたいこと①(@nonnyakonyakoより提供)

外の世界に出ると、才能の豊かな人がたくさんいる。大人になると不安になることもあるだろう。社会には君にピタッと当てはまる場所もある。「だから、止まるんじゃねぇぞ…」

とインパクトのあるコマで漫画は締めくくられます。

パパ頭さんが生徒に伝えたいこと③(@nonnyakonyakoより提供)

実際にこの漫画のように自身の生徒に話をしたのではなく、折に触れてエッセンスを語ったというパパ頭さん。この話に興味を持ち、個別に話をしにきてくれる生徒もいたのだとか。

「なかには法に興味がある生徒に弁護士を紹介したり、編集の仕事につきたいと考えている生徒と本職の編集者を繋げたりといったケースもありました」

生徒にとって、授業の記憶よりこういった話をしてくれる先生の方が記憶に残りやすいですよね。

今回どういった思いでこの漫画を描いたのかをパパ頭さんはこう語ります。

「漫画では私が子どもたちに思いを伝えるという形をとっていますが、実際には私の漫画の読者は大人たちだと思います。私は縁あって様々なお仕事を経験させていただいていますが、教員はその経験を子どもたちに還元していく上で絶好の職業だと思います。学校の内外を繋ぐ存在でありたいという気持ちがあり、そのためには内外双方に場所を持っていたいと考えています。漫画は、私に機会を与えてくれている社会に対する感謝と、それをどんな風に私が受け取っているかを伝えたい気持ちもあって投稿しました」

また、パパ頭さんは、自身の生徒に漫画を描いていることを伝えているものの、アカウントは公言していないそうです。
しかし、プリントに描いている絵などから、うっすら「パパ頭さん…?」と、存在を認知している生徒はいるとのこと。

「パパはなんの人?」

パパ頭さんには二人のお子さんがいます。パパ頭さんの長男、次男はともにまだ幼く、パパ頭さんの仕事についてはあまり詳しく語れていないそうです。

しかし、お父さんが色んな仕事をしている様子は自然と目に入ってくるようで「いったいパパは何をしている人なんだろう?」と疑問に思うことはあるとのこと。

「一つの仕事を生涯やり抜くというのも魅力的ですが、それだけはすべてではなく、様々な関わり方があることを見ていてくれたらいいなと思います」とパパ頭さんは語ります。

パパ頭さんの活動はお子さんたちにとって、将来様々な可能性が秘めていると気づくきっかけになるかもしれませんね。

今後は妻との暮らしや仕事について発信していきたい

最後にパパ頭さんの今後の活動について聞きました。

現在子育てエッセイ漫画を描いているパパ頭さんですが、子どもを中心にした育児漫画は縮小していく予定だそう。今後は、奥様との暮らし、職業の話へ重点を置いていくつもりとのこと。
パパ頭さんは「特に教員については、誰もが人生で触れたことのある職業である一方、案外舞台裏は知られていない気がしています。教員ドラマではなく、エッセイとして、教員の日々の様子を描いてみるのも面白いかなと思ったりしています」と話してくれました。

現代は選択肢がたくさんある時代。一つのことに行き詰ったら、別のことに目を向けてみると意外とそこできれいな花を咲かせられるかもしれませんね。

この記事の写真一覧はこちら