幼少期に誰でも一度は遊んだことがある粘土。この粘土を使ってゲーム上のキャラクターを中心に色鮮やかでユーモア溢れる作品を制作している粘土作家のネンドザイカ―SNAILさん。制作過程を撮影したYouTubeの動画は、多いもので600万再生を超えています。最近では、Twitterに投稿したスプラトゥーンの作品に、10.3万件のいいねがつくなど話題になっています。

ネンドザイカーSNAILさん(@nendo_snail)に、作品制作について話を聞きました。

「スプラトゥーン」は、人の姿になれるイカがインクを撃ち合うゲームで、2022年9月9日に発売されたシリーズ3作目「スプラトゥーン3」(Nintendo Switch用)は、発売3日間で国内345万本(DL版含む)を売り上げた人気のゲームです。

『買ってきました』(ネンドザイカーSNAILさんより提供)

今回Twitterで反響があったのは、スプラトゥーンに登場するキャラクターが入っている水槽の作品です。スプラトゥーン3のゲームで遊んでいて、ファンアートとして何か作りたいと思ったことがきっかけだったそうです。

スプラトゥーンのキャラクターには、イカ(もしくはタコ)だけでなく、人の姿もあります。今回は水槽がテーマなので、水槽らしさを出すため全員イカタコの姿で統一したということです。

「ただ、ゲームのイカ達は水に弱いので、水槽というテーマはどうかと悩んだのですが、逆に面白いかと思い、水槽内は水ではなく透明なインクということにして制作することにしました」

コメントでは、「めっちゃ欲しいんだが」「商品化してほしいくらいです」「欲しい、今すぐ任天堂の責任者と相談で商品化希望!」など、この作品が欲しいという多くの声が寄せられていました。

『粘土とレジンでスプラトゥーン水槽を作りました』(ネンドザイカーSNAILさんより提供)

制作時間・費用はどのくらいなのでしょうか。

「制作期間は1週間ほどですが、1週間制作漬けだったわけではないのでゆっくりと制作しました。大きめの作品用に2液性のエポキシレジンを使用しているので、樹脂粘土等も合わせて2000円くらいだと思います」

ネンドザイカ―SNAILさんは過去にも「ポケモン水槽」や「マリオ水槽」などを制作しており、水槽シリーズは代表作になっています。

『粘土とレジンで、マリオ水槽を作りました』(ネンドザイカーSNAILさんより提供)

ネンドザイカーSNAILさんは、ゲームのキャラクターをそのまま制作しているものはほとんどなく、ピカチュウであれば「暑すぎて溶けるピカチュウ」やカービィであれば「カービィなおまんじゅう」などキャラクターの特徴を考え、ユーモアがある作品を制作しているのが魅力の1つとなっています。

「自分の好きなように好きなものを作れるというのがハンドメイドの醍醐味だと思うので、自分なりにキャラクターや物の魅力を引き立たせる構図を考えて作っています」と話します。

『粘土で、暑すぎて溶けるピカチュウを作りました』(ネンドザイカーSNAILさんより提供)

作品のアイデアはどのように思いつくのでしょうか。

「アイデアは日々の生活の中で思いついたときにメモをしておくようにしています。いつも同じアイデアの出し方では出るアイデアも似通ったものになりそうなので、特にアイデアの出し方や考え方は決めていません。動画投稿をはじめた当初はオリジナルの構図の制作動画というものが他にほぼなかったので、注目してもらえた要因の1つだと思っています」

『樹脂粘土で、カービィなおまんじゅうを作りました』(ネンドザイカーSNAILさんより提供)

もちろんゲームは大好きで、ほぼ毎日プレイしているというネンドザイカ―SNAILさん。「今後も粘土細工を楽しみつつ、型にはまらず色々な新しい表現に挑戦していきたいです」と話します。今度は、どんな粘土作品が誕生するのか楽しみです。

『樹脂粘土で作ったスプラトゥーンのインクリングに銀の盾を汚されてみました』(ネンドザイカーSNAILさんより提供)

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