香川県の小豆島に4月1日にオープンするコワーキングスペース「うみちかふらっと」。ここでは利用者にテントを貸し出ししており、テントのなかで仕事ができるめずらしいサービスを展開しています。

施設の目の前の海は、釣りやカヤックなどさまざまなアクティビティの拠点となっています。

施設の企画に携わった小豆島町役場住まい政策課の濵岡俊行さんにいきさつを聞きました。

「このコワーキングスペースは、元々『道の駅小豆島ふるさと村』の一部の施設を改装して作ったもの。海がすぐ目の前にあり、プールやキャンプ場も備えたこの施設らしさ、この場所だからできることを考えたときに、テントを貸し出すというアイデアが出たんです」

ドーム型のテントのほか、タープやテーブル、チェアも貸し出しています。

移住者は毎年100人以上

小豆島町のIターン移住者は、ここ数年、毎年100人を超えています。それは、自然豊かな島暮らしでありながらコンビニが複数あるなどある程度便利な生活環境が整っているから。濵岡さんはこの「うみちかふらっと」が、そうした移住者や移住希望者にとっての出会いの場、交流の場になればと話します。

「人が集まり、関わり合いをもつことで新たなイノベーションが生まれたら」と濵岡さん。

「例えば小豆島への移住を考えている人が、試しに家族と一緒に島へ来たとき。仕事をするときはここを使ってもらって、その間子どもたちは周辺の施設で遊ぶこともできます。そして仕事が終わったら一緒に島内のいろんなところを巡ってみる。一方で、すでに小豆島へ移住した人で、会社や自宅以外で仕事がしたいというにもここを使ってほしい。そうしていろんな人が集まることで、互いに刺激を受け合いながら新しい何かが生まれていく場になってほしいですね」

木の温もりあふれる開放的な室内空間。

利用者同士の関わり合いが自然に生まれるよう、室内はオープンスペースがメインとなっています。もちろんオンライン会議などに使える個室やミーティングルームも完備。利用シーンに合わせて選ぶことができます。

海風にオリーブの枝がそよぐ、島ならではのロケーション。

コロナ禍で広がる新しい生活様式、そして新しい働き方。好きな場所で好きな仕事をするのが当たり前になっていくこれからの時代、「海を見ながらテントで仕事」という働き方も、新しい選択肢の一つとなりそうです。

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