「岡山とネパールをつなぐ活動を」15歳まで故郷で育ち、日本に渡った留学生の描く未来

ネパール出身のグルン・ディワンさん(左)
ネパール出身で、現在は岡山市の専門学校で動画制作について学ぶグルン・ディワンさん。勉強したことを生かして、将来は岡山とネパールをつなぐ活動をしたいと考えています。そんなディワンさんに、岡山での暮らしや、今後の抱負について尋ねました。
私はインドと中国に挟まれた国ネパールで生まれ、15歳まで故郷で育ちました。ネパールにはご存じのように世界で一番高い山エベレストがあります。仏教の開祖お釈迦様が生まれたルンビニもネパールにあります。また多宗教、多民族、多言語の国でもあります。
ネパールの学校も日本と同じように4月に始まります。基礎教育が8年、中等教育が4年あります。ネパールは5歳から学校に通うので、そこが日本と違うところです。また、テストの点数が低い場合、落第するシステムがあります。学校自体は公立、私立のほかに民族が運営している学校もあり、それぞれに特徴があります。一般的に私立の小学校はネパール語の授業以外は英語で行われます。
日本に来た理由は、父が日本のインドレストランでコックとして働くことになったからです。初めに父が来日し、次に母と兄、そして私が最後に来日しました。
来日した時は日本語が全然できなかったので、岡山県や岡山市の日本語教室に参加して日本語を勉強しました。幸い、市立中学校の3年生に編入することができたので、中学校を卒業し、その後、アルバイトをしながら県立高校の夜間部に通いました。高校ではサッカー部に所属し部活動に励みました。夏に岡山で開催する桃太郎まつりでは、「地球人」という、いろいろな国の人が参加する「うらじゃ」のグループで踊ることも楽しみました。この春からは専門学校で動画を作る勉強をしています。
学校で勉強したことを生かして、岡山とネパールをつなぐ活動をしたいと思っています。去年、同じくネパール出身の友達と一緒にYGO(Young Global Okayama)という組織を立ち上げました。岡山にはネパールに限らず、外国にルーツを持つ若い人たちが増えています。私たちが経験してきたことを後輩にアドバイスしていきたいです。また、岡山での多文化共生のまちづくりにも関わっていけたらうれしいです。